告白したときでさえ、彼女はいいよと言っただけだった。


いや、ちがう。

彼女が発したのはいいよとは少しだけ違った。


…いいよ。だったのだ。


この3秒間の沈黙ですべてわかった。





彼女はきっと、初めから俺のことを好きではなかったのだ。





君はずっとちがう誰かが好きだったんだ。

別にいきなりでも突然でもなくて、これはいつ起きてもおかしくないことだったんだね。


君が持ってるスイッチを君が押せば、いつでも壊れるものだったんだ。

そのくらい脆くてちっぽけなものだったんだ。




君を失って気付いたよ。