始業式が終わりあたしの頭の中はごちゃごちゃだった。 もし広崎先生のいう「竹部明良」があたしだったら? なんで広崎先生はあたしのこと知ってるんだ? 「竹部、お前新任の先生と知り合いだったんだな」 「波江先生…」 話しかけてきたのは去年に引き続きあたしの担任となった波江薫。 名前女ぽいのにやる気のない男性教師。 授業はプリントで済ませてテストも出されたプリントのまんま出る。 適当でめんどくさがりな先生だ。