「は、はううううぅぅ!!!!!!!」
ティアナは急いで飛びのいた。
「え?…もしや、ティアナ様…?」
顔を真っ赤に染める美女。
「ごめんなさいすみません申し訳ありませんでしたーー!!…って、あれ?この声…シルシル?」
姿は綺麗な女の人に見えるが声は男のもの。
しかもティアナが良く知っているシルヴェスターの声だ。
「シルシル…何してるの…?」
知りたいような知りたくないような。
「ティアナ様…」
どこから持ってきたのか、薄い緑色のドレスを着ているシルヴェスター。
彼は頬を赤らめたままホッと胸を撫で下ろした。
「良かったです…。貴女は知らないままでいて下さい。…逸脱した大人の世界を…」
彼の言った意味がよくわからず頭の中で疑問符が跳ねる。
そんな時アンドラスが帰ってきた。
「ティアナ!シルヴェスター!」
「お嬢ちゃん、戻ってるか?」
バシンも一緒だ。
「っ…!主よ!来ないで下さい!!」
シルヴェスターの声にそちらを見るも、アンドラスは目を点にした。
「…誰?声はシルヴェスターだけど、どう見ても…」
「女だな~」
感心したバシンの一言にシルヴェスターはこれ以上ないくらい顔を赤くした。
もう、林檎状態だ。



