「ごめんね、本当は
お友達と回りたかったよね?」
「いえ、そんな…」
はいそうですがなにか?
なんて言えない。
「見た感じ、同い年の子?」
「え?ぁあ、友達ですか?
はい、みんな同い年です。
男子2人は都会から遊びに来てて」
「え?!わざわざ遊びに来てたの?
ほんっとごめんね、せっかく…」
「あ、気にしないで下さい!
どうせ家に泊まってますから、
家に帰れば嫌でも会えますから」
でも、と続ける陵介に
本当に大丈夫ですから!と強めに言う。
双子の手前、あまり嫌な態度も取れない。
亮佑たちと別れてから
ずっとこんな感じだ。
早く亮佑たちと合流したいと願いながら
花鈴と花音を裏切れない。
突然出来た双子の妹たち。
目に入れても痛くないほど溺愛している。
これが立石家の血筋なのだろうか。
陵介は前を行く4人を見つめながら、
早苗に別の話題を切り出した。
「早苗ちゃん、彼氏は?」
「へっ?!…あ、いやあの…
い、いっ、います…けど、」
果たして亮佑は、彼氏なのだろうか?