「おっさん」 泣き顔から一転。お得意の意地悪な笑み。 「私ね、おっさんの事が好きなの」 すりよるように俺に身体を寄せ、そっと額を俺の鎖骨にのせる。 「最初は半信半疑だったの。おっさんはいい人。やっぱり違うかもって。でも会うたびに好きになっていって、この人なら大丈夫かもって思えるようになったの。でもなかなか勇気がでなかった。全てをさらけ出すことはできなかったの。逃げられるかもって怖かった。」 「バカだな」 「うん。そうだったみたい」