そうなってくると、福留にある思いが芽生えてくる。 「いつまでも…ただで借りるわけには…。」 福留は、家賃、光熱費として封筒にお金を入れて大家さんに渡そうと決心するが…。 「もともと、空き家でね…。避難している方に使ってもらえないか?と、行政に言ったんだが…。」 と、大家さんは言葉を切った後、 「1軒だけでは、どうにもならないと…。だから、東北の方の為に使ってもらえて嬉しいんだ。」 と、続け、お金を受け取ろうとはしなかった。