私立栗巻学園は中高一貫のマンモス校。
私、茅乃美空(カヤノミク)は高等部普通科1年B組に属しています。
栗巻学園は普通科と芸能科があり、校舎は別。
唯一の接触は生徒会のみ。
しかも生徒会に入るには条件があって…
「えぇッ!?美空ちゃんにもきた?ウチもなんやけど。」
目の前にいる女の子は正城花音(マサキカノン)ちゃん。
教室でどこにいたらいいか分からず、
挙動不審だった私に声をかけてきてくれた優しい子。
身長が高く、モデル体型の花音ちゃんは明るい髪のよく似合う可愛い人。
「『入学式終了後、学長室に来てください。』っていきなり何やろなぁ…」
花音ちゃんは地方からの外部受験組でちょっと訛りがあるみたい。
斯く言う私も外部受験組だけど。
朝、ロッカーを開けてみたら入っていたこの黄色の手紙。
差出人も書いてなくて不審に思って歩いていたら
すれ違う人にじっと見られて、
「あの子……」
「…うん。やっぱり…」
「えっ、………」
コソコソ何かを言ってた。
「とりあえず、式終わったら行ってみよか?」
「うん。」
一体何なんだろう…?
これ……
