「じゃーな、トモヤ」

「おう」


トモヤに手を振りながら去っていく人達を目で追いながら、さっきの男の子を見た。

その男の子は一瞬振り返ると、笑いかけたような気がした。


「トモヤ…さっき1番後ろにいた人誰?」

「1番後ろ?」


あたしは無意識のうちにトモヤに問いかけていた。


「もしかしてヒロキのこと?」

「ヒロキ…?」

「早瀬ヒロキ。俺と同じクラスだよ」