俺たちに近付く足音。

目線の先にいた人は


「‥‥ヒロキっ!!」


険しい顔をしたヒロキだった。


「サクラ‥今の話、本当なのか?」


いつもより低い声のヒロキ。

怒りに満ち溢れているようだった。


「本当だったらどうなの?」


悪びれた様子もなく、サクラは言った。

ヒロキは怒りを押さえながら彼女に問いかけた。


「全て‥俺を苦しめるためだけにやったのか?」

「そうよ」

「ナオをいじめたのも‥?」

「ええ、そうよ」


笑みを浮かべながら頷くサクラ。