涙で濡れたモモの頬を、小さな手でぐいぐいと拭った男の子。



モモを立たせ"ぎゅうっ"と抱きしめる。



その時、男の子からふわりと香った甘い香り…。



この香り…わたし知ってる?なんだか懐かしいな…。



でもこれって夢だよね?リアルに感じるのは何故?



それになんだか息苦しいような…って…。



「……ん……?」



うっすらと開いた目の前には白いシャツ。



苦しくてもぞもぞと動き上を向いた。



「ぷはっ…苦しかったぁ…って…レオくん?…あれ…わたし…」