「タマキー…モモの面倒よろしくぅ」
「オッケまかせてよてっちゃん!」
タマキに強制的に窓際に追いやられたわたし。
「モモの席はここ」
「た、タマキちゃん?」
「やぁーん…タマキちゃんだってモモったらかわい♪」
大きな瞳はウルウル涙目、柔らかな髪をフワフワと揺らし、華奢な身体をプルプルと震わすモモ。
本人は全く気づいてはいないが、かなりの美少女なのである。
野生の王国に迷い込んだ子猫ちゃん。
この雰囲気に不釣り合いな彼女の姿に、注目を集めたのは言うまでもない。
「タマキ!うっせぇ…」
きゃあきゃあと騒ぐタマキちゃんがうるさかったのだろう、隣の机に突っ伏していた人物がムクッと身体を起こした。



