そのとき沙月には思い当たるものがあった。 最近、辰馬が話しかけなくなったこと。 最近、おはようって言っても笑顔で返されないこと。 今まではどこか体調が悪いんだ、何か悩んでいるんだって 自分を安心させてきた。 辰馬が自分を信じてるという証が欲しかった。 なのに… なのに…!! その証が、今、私の目の前に返されている。