キーンコーンカーンコーン。 とうとうその日がやってきた! といっても使いかけのペンを渡すだけだし…。 でも変に緊張して、渡すタイミングをつかめなかった。 それで今、昼休みが終わろうとしている。 辰馬とクラスの男子は校庭でボールを投げて遊んでいる。 はあ… なかなかタイミングがつかめない。 「沙月?話し聞いてるー?」 「あー。ごめんごめん。」 教室で薫と二人で話しているけれど、さっきからペンを渡すことだけ考えていた。 「もう昼休み終わっちゃうじゃーん。」 本当だ…。 ガラっ