「沢田くん?!」 「これ使えよ。俺はさぼっちゃうし。どうぞ?」 そう言って教科書をあたしに突き出して来る。 「いいの?」 「いいから言ってるんですが?」 沢田くんて本当に不思議な子。 でも借りておこうかな。 「じゃあ、貸していただきます。」 「どうぞ。」 そう言って沢田くんは教室からスタスタと出て行った。