「気に入ってくれた?」

「うん!すっごく気に入ったよ!」

そう言うと彩音は嬉しそうに笑う。

「二人ともありがとう!!!」

「いえいえ、それよりケーキ食べようよ」

それからは三人でキャーキャー騒ぎながらお菓子を食べたりトランプで遊んだりして過ごした。

暫く騒いでいると会話は今朝の"コパン事件"へと戻っていた。

「もし愛が誓約者になったらコパンは小鳥っぽいよねー」

彩音がケラケラ笑いながら彩音を指差す。

「ほら、この可憐な感じ?」

彩音のからかうような態度に愛はぺしっと彩音の頭を叩く。

「もし私が小鳥だったら彩音はライオンじゃん」

愛の言葉に彩音は更に笑う。

確かに愛はお嬢様育ちで可憐な雰囲気があるし、髪を金色に染めている彩音はライオンの風格がある。

「芽衣はー・・・何だろ?」

彩音がこちらを見ながら眉を潜める。

愛までもが小首を傾げながら考え込んでいる。

「うーん・・・やっぱわかんないや」

「芽衣は芽衣だしねー」

ちょっと期待して待っていた芽衣はこの言葉にがっくりと肩を落とす。

「えー。なんか無いの?」

残り僅かとなったジュースをちびちび飲みながら二人を見つめる。

「「無いよ」」