『ありがとう。本当に…ありがとう。』


「いいのよ、祈ちゃん。でもね、ここで約束があるの。」

「なに?」

「戸籍がこのままだと結婚出来ない。だから…二人を元の家族に戻す。」


『それって…』


「今から家族をつくるのは難しい…けどね?結婚したら家族かんだからいいでしょ?」



…そうなの?うん。わからないや。



「結婚は大学卒業してからじゃないとダメよ?仕事に就いて…あと、それまでに別れたら他人になるの。わかる?」


「っ、ほんまや。」



次こそ…本当に…何の絆もなくなる。


「俺と祈は大丈夫。信と麗は知らねーけど。」


『お兄…』


「こっちは大丈夫だけど…二人は?」