…………魔導師。
まるでファンタジー。
うん、信じがたい。
身なりや雰囲気は魔導師ってよりもマジシャンのが合ってるし、なにより私はそんなもの信じてないし…


眉をひそめながら怪訝な目で
オルを見てると、オルは
困ったように眉を下げる。

「信じてないなぁ、その顔は」

「だって信じれないもの。」


じーっとオルを見つめると、
オルは苦笑いしながら私から目を反らした。
……ほら、怪しい。


穴が開くかもしれないほどに
オルを見続けていると、


コンコン。


と、ノック音が響き渡った。


「オルフィセス様。女神と共に王の元へ参られよ、と伝言です」