「なに笑ってんだよ」

「なんでもないよ?」


「意味わかんね。ってか着いた」

気づけば目の前にはわたしの家。


「送ってくれてありがとう」

いっつもなら、じゃあなと言い

帰って行くのに。

今日は帰ろうとしない龍斗。


「きゃっ」

突然引き寄せられるわたしの体。


「りゅ、うと?」


「もう、不安にさせねえから。
 何があっても離さねえよ。」


こんなこと言ってくれるなんて

思ってもなかったから、赤くなるわたし。


「愛してる、奏美」

「わたしも愛してる」