初恋のキミへ。


「ごめんな、オレのせいで…」
理玖が今にも泣き出しそうな顔をしていた。

「大丈夫、勝てるよ、きっと。裕也が笑ってたから」
みんな、え?という顔をしていた。


≪これまたすごいぞ七瀬裕也!!あと3人で1位だ!!と言ってるうちに、あと2人!!≫

あと2人…!!

ほら裕也、見える?
みんな敵も味方もあなたに釘付けだね。

人の心をとらえ、動かし、行動に移させる。

そんなことをできるあなたが、私は好きです。


≪七瀬裕也また抜いたー!!あと1人!!しかしもう距離がないぞ!!≫

がんばれ…
がんばれ。
がんばれ!!

「裕也、頑張れー!!!!」
思わず口から洩れてしまった。

最後のカーブを曲がって、全力疾走。

追い付く?追い付かない?
勝った?負けた?


パンッパンパンッ
最初と同じように乾いた音が鳴る。
裕也と3年黄組の先輩は、同じくらいにゴールを切った。

≪こ、これは…≫

お願い。お願い…!!
勝たせて…!!


≪勝ったのは、


3年黄組ー!!≫