私は木花さんの手を取った。
「木花さん具合悪いから保健室ー!!先生に言っといてね!!」
そのまま木花さんの手を握って、階段を上がっていく。
今日私、学校サボりすぎか?といいう疑惑が浮上したが、頭から消去した。
いらないものはさっさと消去した方がいいでしょ。
「あのっどこ行くんですか?」
「いいとこだよ」
木花さんはキョトンとした顔になったが、気にせずどんどん上がってく。
「ほら着いた!!いい景色でしょ?サボりには最適!!」
扉を開けると、そこには雄大な青空が広がっている。
と言っても、ただの学校の屋上だけと。
「ありがとうございます。中村さん」
「美桜でいいよ咲耶ちゃん!!」
「み、美桜ちゃん…」
照れたように言う咲耶ちゃんの顔はとても可愛かった。
それから私たちは、ゆっくり流れる雲を眺めて、心を落ち着ける。
「ねぇねぇ咲耶ちゃんさ、さっきなんで泣いたの?確かに裕也の言い方は冷たかったけど、泣く程だった?…――――ってごめん!!私も失礼だね」
「全然いいんです。あの、私、七瀬くんのことが好きなんです…中学校の頃から…」
「ええぇ!!??」
「そんなに驚かなくても…」
いや、そりゃびっくりするでしょ…
相手が裕也だけにね。
でもどこで知り合ったんだろう?
「私の中学と七瀬くんが通っていた中学で、バスケの交流試合があったんです。その時に見かけて…一目ぼれでした。ゴールを決めた七瀬くん、仲間から慕われてる七瀬くんの顔がとても輝いていて…」
「そう、なんだ…」
私の胸は締め付けられるように痛んだ。
私は、裕也のバスケをしてるところだって見たことないし、中学の時代も知らない…
咲耶ちゃんの方がよくわかってるんじゃないかと思うと、さっき助けたことが恥ずかしくなってきた。

