「まだあの、前世の記憶の女の子が好きなわけ?」

こいつにだけは、記憶のことを明かしてる。

「俺には、こいつしか見えねぇの。しかも、もともと女って嫌いなんだよな。ケバケバしてるし、うるせぇしミーハーだし。」


「その女の子もそうかもしんないじゃん。」


「絶対ないから。」

会ったこともないし、名前も知らないけど。

なぜか確信を持って言える。



こいつだけは守りたい。

何があっても守り続ける。

強く強く誓った。

……―――でも俺は、結局こいつを悲しませることになる。