「はいっ裕也の分。」
手渡された、海より青いかき氷。
ブルーハワイが一番好きなんだけど、そんなこと美桜に教えた記憶がない。
また、重ねられた?
「ありがと…」
「どーいたしまして。」
苦笑いでお礼を言ったオレとは反対に、美桜は最上級の笑顔で返す。
一緒に並んでかき氷を食べた。
隣りでは、昼ご飯なににする?焼きそばとかがいいかな~海っぽいよね!!などを話していたと思う。
「裕也~裕也ったら~」
俺の顔の目の前で手を振る。
「なに?」
はりつけられた薄っぺらい笑顔。
自分でもわかるぐらいのものを向ける。
「もう一回海入らない?」
「よし、行くかっ」
立ち上がって海へ駆けだしていく。
「お前泳げんのかよ」
「なっ!!失礼な…泳げるっての!!」
君は俺のこと見ててくれてますか?
そんな小さな叫びも、この海ではかき消された。

