「で、蒼空はどこにいんだ?」



「…どこだろう」



「…なんだよそれ!!」





「逃げてるんだよ。俺が逃がした。

俺は入社する。でも、これ以上、

蒼空がほかの男に暴力振るわれるのは

俺が耐え切れない。蒼空に今まで暴力

してた男にも真実を伝えた。

そしたらまぁ那々の家にも実家にも

大目玉くらっちまったよ。

でも蒼空は自由になれたんだ。

これでゆっくり寝れるんじゃない?」






「…は?」





「もう帰れ、話すことは何もないよ」