「別にいいよ」


「そーですよね、今更ですもんね」


「…どういう意味?」




ーだって私達やっちゃったもんねー




言い出しそうになった。



そっか、あの時先輩は、

私を彼女だと思って抱いたのか。




私の身体すら見てなかったんだね。


先輩の目には彼女しか見えてないんだ。




「先輩、私そろそろ帰ります」



「なんで?これから昼メシ
 食べようと思ったのに」



「なんかやっぱりコウが
 気になるし…」






そう言い残すと先輩から
逃げるように走って帰った。






「ちょ、蒼空!!」