「コウ?」




「…ん?あ、蒼空…」




「こんなとこで寝たら風邪ひくよ」





あぁ、蒼空がアイツの家から帰って
くるまで待っとこうと思ったら
そのまま机で寝ちゃったんだな。





「でも、帰ってくるまで待ってて
 くれたんだね。ありがと」



蒼空が俺の頬にやさしくキスした。



「…夢を見てたんだ…」

「どんな夢?」

「初めて蒼空に会った日…」


蒼空は少し目線を落とした。




「蒼空に一目惚れした日だ」


蒼空が目線を上げる。



「嘘ばっかり。あの時コウには
 彼女がいた」


「…よく覚えてんね」



蒼空はにこっと笑った。