【短】おさなじシリーズ★1








「あれ?コイツ寝てるよー。」





夢雨はクッションを抱えたままスースーと心地よさそうな寝息を立てていた。




くくっと次男が笑う。




「アイツ、昨日、遠足前のガキみたいだったからな。興奮して寝れなかったとか、何歳児だっての。」





顔が赤くなったのは多分、酒だけの所為じゃない。


実は昨日、俺も中々寝つけんかった。


すっげータノシミで。



だけどオレだけじゃなくて、夢雨もそうだったんだ。







それ、すっげー嬉しい。





・・・・って、

その待望のデートをぶち壊したワケだけど・・・






「俺、部屋まで運びます。」


「んー。階段上がって直ぐ右の部屋―。」







夢雨をそっと抱きあげて部屋へ向かった。