「あれ?コイツ寝てるよー。」
夢雨はクッションを抱えたままスースーと心地よさそうな寝息を立てていた。
くくっと次男が笑う。
「アイツ、昨日、遠足前のガキみたいだったからな。興奮して寝れなかったとか、何歳児だっての。」
顔が赤くなったのは多分、酒だけの所為じゃない。
実は昨日、俺も中々寝つけんかった。
すっげータノシミで。
だけどオレだけじゃなくて、夢雨もそうだったんだ。
それ、すっげー嬉しい。
・・・・って、
その待望のデートをぶち壊したワケだけど・・・
「俺、部屋まで運びます。」
「んー。階段上がって直ぐ右の部屋―。」
夢雨をそっと抱きあげて部屋へ向かった。


