どんくさい夢雨がオレから逃げられるはずもなく直ぐに見つかった。 「里っ、中!」 走っていた夢雨を傍の教室に押し込めて、 ―――抱きしめた。 嫌われないようにしねぇと・・・って理性では分かってんだけど、オレの我慢は自覚以上に限界だったらしい。 そもそもオレ、我慢とかむいてねぇタイプだし。 腕の中にすっぽり入る華奢な体にドキマギしながら、ゆっくりと気持ちを口にする。 「悪ぃ・・・さっき悪ノリしすぎた。」 悪ノリっつーか。 嬉し過ぎて、我を忘れた、わけだけど。