慌てて教室へ戻ると既に沙良ちゃんが席にいた。 羽柴クンがトモダチ集団を追っ払ってくれたお陰で最近私の席が平穏を取り戻したので、最近のランチはもっぱら私の席。 羽柴クンと砂原クンももう教室に戻っていた。 「あの・・・お金・・・」 購買でお金を崩してきたんだけど・・・。 私が差し出した百円玉を羽柴クンは一瞥するだけして受け取ってくれない。 「いらん。俺がぶつかった所為で落としたんだろ。」 これ以上粘る勇気もなくて、私は諦めて、席に着いた。