・・・羽柴クンに助けてもらっちゃった。 「ぁ・・・ありがと・・・」 勇気を出して言ったお礼は、蚊の泣くような小さな声だったけど・・・。 気が向いたときに砂原クンと話すために相変わらず横向きで座っている羽柴クンが横目に私を見てフッて笑ってくれたから、ちゃんと聞こえたみたい。 不意に見せられた笑顔にドキッとして、 私はヤッパリ赤くなった顔を隠すように俯いた。