「…いや、あれからずっと紗莉那の姿、見てなかったからさ…。
放課後教室で待ってたんだけど、カバンもとりにこないから、これはおかしいって思って。
校内中探し回ってたら、昼休み紗莉那がぶつかった子と会ったんだ。」
…それはリリカだ。
「そしたら、紗莉那は体育館倉庫にいるって言って、倉庫のカギ貰って…そしたらこのマットの上に紗莉那がいたから。」
「…そっか……。」
私は携帯を開いた。
携帯の画面には着信が21件。
それは…すべて翔平からの着信だった。
その中には旭からの着信は1つもなくて…。
…でも、どうしてリリカは翔平に私の居場所を教えたの?
だってリリカは私のことが邪魔だからずっとココに居てほしかったはず。
なのに…どうしてだろうか?
