地味美少女の過去と秘密





私たちは倉庫のドアをはさんで話す。



「旭を…狙うってどういう意味?」



「…私、旭くんが私のものになるならなんでもするよ?
…たとえ、誰かを傷つけてもね。」



「…ふざけんな!」



私はそう叫んでドアを開けようとした。



――ガチャッ!!



「……!?」



…ドアが…開かない…っ!!



「ココの倉庫ね、外からカギは掛けられるけど、中からは開けられないんだよ。
あんたみたいなヤンキーの力でも開かないでしょ。
ま、せいぜい頑張って開けてみな、どうせ開かないだろうけど。

…そうしてる間に私は旭くんもらっとくから♪」



「ちょ、開けろよ!!」



「じゃあね~、柚木紗莉那さん♪」



そう言ってリリカの足音がゆっくり消えていった。