私はその場にしゃがみここんだ。 …抱き合ってた。 たしかにそれは事実。 だけど、抱き合ってたっていうのより…抱きつかれた。 私がちゃんと拒まなかったのも悪いよ。 だけど…だけど、旭だって…。 「…なんか、ごめんな。」 翔平は立ったまま、私に謝ってきた。 「…いいの…ごめん、ちょっと1人になりたいから…。」 「…わかった、俺教室、戻ってる。」 そう言って彼は私のポケットから勝手に携帯を取り出し、自分の携帯と向き合わせて私に返した。