泣くなんてらしくないし。 嫌なことなんてなんもないじゃん。 てかなんで私が泣かなきゃいけないの? なんで嫌な思いをしたっていうの? なんで…こんなことに合ったのは私なの――? あの日、私があの男とぶつからなければ…。 あの日、私が喧嘩を買わなければ。 そして、毅壱と仲間になんかならなければ――。 後悔しても無駄なんてわかってるよ…。 でも…でも…じゃないと私…。 ――ガラッ 保健室のドアが開き私は振り返る。 「……り…莉那…?」