『…………』 『……………』 なんだ、この沈黙は…… なんか 座ったのはいいけど、 なにもしないで二人で黙りこくったまま。 なんか、 話さなきゃっ………! そう思って あたしが口を開こうとしたとき…………… 『もうちょっとこっち…』 『…え?』 『…っ! もうちょっとこっち、 ……きなよ』 …その、 いつも埋まらなかったあたし達の椅子の距離を 見山くんがそっとあたしの手をとって あたしを引っ張った。