それから
なんとか駅までついて
郁斗も一緒に下りると
『おばさん、ありがとう。
なんか甘いもの買って
家戻るね。』
そういって
郁斗が満面の笑みをうかべるとおばさんは
もう、
やばいやばい。
『いいのよ、郁ちゃん。
今日はおいしい夕飯作るわね。
早く帰ってきてね』
とかいって
手をふりながらご機嫌で家に戻っていきました。
『さすが郁斗…』
あたしが
郁斗のすごさに呆然としてると
『そんなことないよ。
ほら姉ちゃんはやくいきなよ。
遅れるよ』
そういって
なぜか板チョコを一枚渡してきた。
『え、なにこれ?』
『いいから持ってきな』
そういって
郁斗はあたしを押し出した。
郁斗にもらった板チョコをバックにいれ
ありがとうといってあたしは走り出した。

