「・・・ねぇ」

「なに?」

「私ドコ連れてかれるの?」

「は?黙ってついてこい」

むかっ!こいつ・・・ホント
心の底からムカつく!

「廉ー女の子には優しくしなきゃ駄目じゃん!」

なぜか初対面の私に優しいチャラ男

「亮・・・お前うぜぇ」

うっっっわぁぁあああ
なんちゅー自己中なやつ・・・

「・・・っっ」

何かをいいかけたチャラ男を
藤川が横切った

「着いた」

私の視線は藤川が見ている
方へ引き寄せられた

「・・・なにここ?」

視線の先には
黒の大きな門で囲まれた白い家だった

「俺の家」

・・・ん?

「なんて?」

何かの聞き間違いかと思った
私はもう一度藤川に聞き直した

「だから俺の家だって!」

ちょっとイラつき気味で答える藤川

・・・神様ってどーして
こんな不公平に生活させるんだろう?
性格が悪くても顔がよけりゃ
家柄もいいってこと?
ってか家柄がいいから性格が悪いの?
こんな不公平な世の中で大丈夫なの?
いくつもの疑問が頭のなかを過る

「はやくはいれよ」

いつの間にか黒い門は開いていて
呆然とする私をチャラ男が
背中を押して家の中に連れて行った