* * *
「桜ー!朝よーっ!!」
「ふぁーい」
いつものように飛び起きる
「いってきまーす!」
「はいはーい」
いつものように家をでる
昨日までと違うことは祐也がいないだけ…
ただそれだけですっかり心に穴があいたような気持ちになる
トボトボと歩いていくと
「さーくらっ」
と声をかけられ反射的に振り向く
「あ…隆弘くん…」
あぁ、なんで勘違いしてんだろう
祐也かも、なんて
そんなことないのに…
「一緒行こ」
そんな私に気づいているのかいないのか
笑顔で話しかけてくる
「うん」
私もそう言って手を握る

