幼馴染だから。


* * *

「――で、どうしてこんなに遅れて来たの?桜ちゃん?」


あのあとそれぞれの教室に戻った私達。
そして、隣でニヤニヤしながら私に質問してくる未来。

はぁ。
さすがに協力してもらっておいてシカトはだめか…


「実は、」

「うん!」


目をキラキラさせ、こっちを見る未来。


「…私が寝坊して、それで手、繋いで来た…///」

「…は?」

「え…だから、手繋いで…///」


やばい。顔がどんどん赤くなってきた///

すろと、いきなり俯いて肩をわなわなと震わせる未来

え…なんか変な事言ったっけ?


「…れ」

「れ??」






「――なっ…んだそれぇぇぇぇー!!!」

「えぇ!?…ってか、声っ!大きいから…っ!!」

「イマドキの高校生が手繋いだくらいでなに照れてんのよ!!」

「…え?なんで?」

「言っとくけど、桜。それ幼稚園児レベルだから」


…え?
な…なんで??

だって、手だよ?
一大事じゃん!


「はぁ~。桜?」


哀れみを込めた目で大袈裟なため息をつく未来