「憂ちゃんは何の競技にでる?」
「見学したい!見学!」
「ダメだよー。 ちゃんと出なきゃ」
伊織が憂のオデコにでこぴんをする。
ダメだと言われても、自分が出た方がダメな気がした。
(運動オンチすぎて、足手まといになりそう‥‥。)
「やーだああ‥ぅ」
「こら! 駄々っ子め」
廊下で騒いでいた憂の口を誰かが後ろから押さえた。
チラッと後ろを見る。
「ふふほん!!」
「日本語で話そうね、憂」
「悠が押さえたら、憂ちゃん話せないよ」
フフッと上品に笑いながら、伊織は悠ちゃんの手を憂からどけた。
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