「憂? なんか元気ない?」
心配そうに顔を覗かせる蓮を見て、複雑な気持ちになる。
きっと、蓮は自分を女の子として見ていないのだ。
「元気だよ、少し疲れてるのかも。」
「‥おし。 じゃあ、後は俺に任せて先に帰っていいよ」
「え‥ダメだよ」
「いやいや、憂が元気ない方がダメだろ(笑)」
また、憂の頭に手をのせ宥めるようにヨシヨシと撫でる。
蓮の癖なのかもしれない。
「‥‥‥‥ん」
憂はそれに弱い。
蓮の優しい手が自分を思ってくれる‥‥〝特別な事〟
「明日、憂がいなかったらつまんないし。 絶対きてもらわねぇとな」
