「‥‥‥‥」



「憂?」


「‥‥‥」


「‥憂? ‥憂さーん?」


「は!? え、あ?」


「ちょ、落ち着けよ」


笑いながら憂の頭を優しく撫でた。


(あ、頭‥‥さりげなく撫で‥‥てるし!!)


女の子に関わらないわりには慣れすぎている。


彼女を大切にする癖のに、なんで憂にこういう事をするのか‥‥。


そう思うと無性にイライラした。


「あ、あたし、先に体育館に行っとくね!」


「‥お、おぅ」


頭に置かれている蓮の手をはらいのけ、勢いよく体育館まで走り出した。



(ズルい‥‥ズルい。 蓮くんのバカ)