それから、素早く着替えて、素早く朝ごはんを食べ、素早く家をでた…
「いってきまーす」
「いってらっしゃーい!」
「友姫ママ、いってきます!」

…輝と一緒に。


学校は家から一番ちかいところにある。
だから、いつも輝の運転する自転車のうしろに乗っていく。

「ほら、乗って!」

そう言われて輝の後ろに乗った。

「もっとくっけば!?振り落とされても知らないよ?」
「う、うん…」

言われたとうり、ぎゅっと抱きついた。

「よし!出発!」

こぎだした輝からふわっといい匂いがした。
輝の匂い。安心する匂い。