おかしくはないことと分かっていても、やっぱりなっとくがいかない。

俺はこの6年間、ずっと友姫を…友姫だけを想い続けてきたのに…。
友姫は違かった。

何度も諦めようとした…。友姫のことを忘れようとした…。

でも、忘れることなんて出来なかった。
こんなにも友姫のことが好きになってたんだ…。
今さらのように痛感した。彼氏がいてもいい、友姫の近くにいれるだけでいい…。
いつか、振り向かせてやればいい…。

そう考えるようになった、ある日。

通りかかった公園で友姫が泣いていたんだ…。
俺が話しかけたら、『彼氏に捨てられた』といって、さっきまで泣いていた顔で無理矢理笑顔を作って言った…。

俺はその顔を見て、悔しくて…悔しくて…。
友姫を傷付けたヤツが許せなかった。

友姫は彼氏が自分に興味がないのは気付いてたと言ってた。
でも、友姫はきっと、本気の恋だったんだろう。
だからあのとき、寂しそうな顔をしてたんだよな…。

その時俺は、どうしようもなくコイツの…、友姫の一番近くにいたいと強く思った。
抱き締めてやりたいと思った。
守ってやりたいと思った。