「高橋、さっきから大丈夫?
ぼーっとしてるけど…。体調悪い?」
「えっ……いえ、大丈夫です。
考え事、してただけです」
―嬉しいんだか、怖いんだか、わからない。
先輩と近い場所で授業をうけられるのは、なんだか一緒に勉強してる気分になって、嬉しい。
でも、“私と近くなる”ということは
――梨花とは“もっと近くなる”
あぁ。
また私、嫉妬してる。
先輩を想うと、必ず梨花のことが頭によぎる。
まるで、二人はセットのように。
私の頭の中では、すでに二人は想い合っているのに。
それはもう、認めているはずだっていうのに。
私は我慢をしきれずに
先輩と親しくなりたいと、欲望が溢れる。
それはもう、
傍から見れば、真っ黒な欲望が。

