先輩と、ふたりぼっち


「あのさ……
この前は、なんかごめん」

「へ?」

「ほら、藤原が乱入してきたじゃん、話してるとき」



あ…
耐えられなくなって、私がさよならした2日前のことだ。

―先輩、気にしてくれてたんだ。



「そんな…
私が勝手に逃げただけですから」

「じゃあ、この前の続きの話、させてよ」



……っ、嬉しい。

あぁ

すごく幸せだ。




「はい…っ」

「えっと、俺の名前、知ってる?」

「今井先輩ですよね?」

「そうそう。下の名前は?」

「えっと…――」