先輩と次に話せたのは、2日後のことだった。 今日は梨花が塾を休んだ。 少しほっとしてしまったのは、私の心の黒いもののせい。 ―あぁ、今日はピンクの携帯を見ずに済むんだ、って。 悲しい思いをしたくない。 今日ぐらいは… 幸せな時間を過ごしてもいいよ、ね? 柄にもなく、私は6階に向かった。 もちろん、先輩に会いに行くために。 会いたい 会いたい 会わせてほしい 今まで苦しかったから、 ほんの少しでもいいから、 お願い。 ―先輩に、会いたい。