私の心は、真っ黒。

先輩への想いと、梨花への嫉妬で、真っ黒。


そんな私を、先輩も梨花もきっと、どうとも思っていない。
実際、そういう自分には気付いてほしくない。





私は、たった2週間で
こんなにも苦しくなったのか。


寝ても、食べても、勉強しても
離れることはない、先輩への“好き”


悲しくて
寂しくて
どうにもならない。









「……っ、私、トイレ行ってくる」

「うん。いってらっしゃいー」



これ以上、震える携帯を見ていられない。
一人になりたくて、目を背けたくて、教室を出た。