お言葉ですけど、…なんであたしに着せたのぉーッッ!!!
「だけど、見込んだ通り♪杏里ちゃんは、そんな事なく似合ってる」
「え、本当ですか…?」
「あら、あたしは服に関しては、甘いつもりはないわよ…?」
なんか、そう聞くと嬉しくなってしまう。
「さてと、次は俺様か」
そう言われるなり、個室へ引っ張られるあたし。
…………一体なんなのよぉ~!!!
優斗さんは、個室の椅子にあたしを座らせる。
そして、あたしの顔を覗き込む。
「相変わらず、綺麗な顔だな。……杏里、今からお前の綺麗を最大限に引き出してやる」
……ドキンッ
優斗さんの言葉に、心臓がうるさくなる。
優斗さんは、真剣な表情になると、あたしにどんどんメイクをしていく。
あまりにも緊張しすぎて、手汗をかく。
……だって、優斗さん。
かっこよすぎるんだもん。
真剣な彼の瞳に写るのが、あたしだなんて。
緊張しないわけがない。
優斗さんは、本当にメイクが上手で、テキパキとこなしていく。
メイクが終わると、次に髪の毛。
今回は、あたしの黒髪を生かして、真っ直ぐなストレートになった。

