「あんたねー、今は男女平等なのよ!」
「いや、関係ねえし」
「なによー!!
てゆーか、最近はそういう差別もないのよ!!」
ぷりぷりと怒るありすちゃんと、呆れる優斗さん。
「いや、差別じゃなくて…」
最早、あたしには理解不能だ。
「差別!偏見!ありす、そういうのって嫌い!!」
「いや、俺も男好きになれないから」
「なっ!!」
………えーっと?
あたし、完全に遅れたよね?
なんの話だか、全くわかんないよ。
男を好きにならないって、だいたいの人は、そうじゃないの?
無い頭を捻っていると、ありすちゃんが深い溜息をつく。
「言い合いも疲れるなー。
相変わらず、優斗はありすには、興味ないし。
残念だよ」
そう言うと、あたしを見る。
「ゴチャゴチャ騒いでごめんね?」
「い、いえ!」
てゆーか、話分からなかったし…。
「うふふ。戸惑ってるわね?
実はありすはね、
元、男なのよ?」

