[完]大人の恋の始め方





「ふっ。やっぱり杏里は、分かってくれるんだな」



「え?」



首を傾げると、優斗さんはクスクスと首を摩りながら笑った。


「あの日さぁ、お前助けたあと、ここに来たんだ」



「うん」



「ここに来るときは、いつも奈緒か楽のことで悩んでるときだった。



だから、初めてだったんだ。その二人以外のことで、この温かい光を求めたのは」




彼の言葉に首を傾げる。



この温かい光を求めるって、あたし、何かしたっけ?



「あれは、無意識か。まぁ、今ならお前の気持ちも分かるけど。

俺さ、あの日絡まれてるお前見て、どうしてもほっとけなかった。
足元がふらついているところからして、酔っ払っていて、身も心もボロボロなお前が。


でも助けたら、お前は俺を見ようともしない。

言い寄って来る女ばっかり相手していた俺は、かなりショックを受けたよ」




手摺りに腰を預け、あたしの顎に手を添える。



その瞬間、あたしの胸がぎゅーっと熱くなる。



苦しいのに、幸せで、不思議。



「あのときは、ごめんなさいっ///」



すると、優斗さんは鼻先をあたしに合わせた。



「別にいいよ。
今は、こーんなに俺のことが、大好きなんだもんなぁ?」




うぅ…///
外れてはいないけど…///